最近よく耳にする「格安スマホ」や「格安SIM」。どうやら料金が安くなって、月々の携帯代を節約できるらしいけど、結局これって何なの?そんな疑問にお答すべく、今回から全5回にわたって格安スマホ・格安SIMにかんする“ススメ”をお伝えしていきます。第1回は、「格安スマホ・格安SIMの4つの“何?”」。基礎的な知識を分かりやすくご紹介しますので、ぜひご覧ください。

smartphone

そもそもSIMって何?

スマートフォンでもガラケーでも、携帯電話にはSDカードを入れる場所の他に小さなカードを入れるスロットが付いています。ここに挿入されているのがSIM(Subscriber Identity Module card)です。SIMには通信事業者の電波網と通信を行うための情報が記載されており、これによって携帯電話はインターネットに接続ができます。

docomoでもauでもSoftbankでも、必ずこのSIMが使われています。そして、この後ご紹介するMVNOでも同様に、このSIMが使われることによってインターネット接続が行える、というわけです。

MVNOって何?

MVNOとはMobile Virtual Network Operatorの略で、日本語に直すと仮想移動体サービス事業者というふうに呼ばれます。簡単に言うと、docomoやauが提供している電波網を間借りすることで、携帯電話へインターネット回線を提供している業者、ということになります。

一昔前まで、通信事業者と言えば前述のdocomo、au、Softbankの3社しかありませんでした。ユーザーは携帯電話を持とうとすると、選択肢はこの3社しかなかったわけです。しかし、MVNOが登場したことにより、自分の用途にマッチした事業者を自由に選べるようになったため、より選択肢が拡がったと言えます。

格安スマホ・格安SIMって何?

最近テレビCMや家電量販店で良く聞く「格安スマホ」や「格安SIM」とは、前述のMVNOを利用したサービスのことです。なぜ“格安”なのかと言うと、MVNOは大手3社に比べて非常に安い料金の通信プランを提供しているからです。

最低限のプランを選べば、最新機種のスマホを500円程度から運用することも可能です。月々携帯料金を6,000円以上使っている人にとっては、大幅な節約になるでしょう。もちろん、その分ガマンしなくてはならないこともあるのですが、それはまた別の記事でお伝えします。

SIMフリー端末って何?

格安スマホ、格安SIMと大きく関連するのが「SIMフリー端末」です。これはその名の通り、“SIMがフリー(自由)”という意味で、MVNOを利用する場合に大変重宝します。

ではなぜSIMがフリーである必要があるのでしょうか?それは、docomo、au、Softbankの端末には、使用するSIMを自社のみに制限する「SIMロック」という機能が搭載されているからです。たとえば、近年人気を博しているiPhoneをSoftbankで購入。割賦が終わったタイミングでMVNOのSIMと入れ替える、といったことはできません。これはSIMロックがかかっているからで、iPhone自体がMVNOのSIMによる通信を拒否してしまうのです。

そこで利用したいのがSIMフリー端末です。SIMフリー端末は、バンドと呼ばれる帯域さえマッチしていれば、どのSIMを挿してもインターネット接続が行えます。そのため、サービスや通信品質に不満があれば、同じ端末を使い回しながら、手軽に通信事業者を乗り換えることができます。

まとめ

今回は格安スマホ・格安SIMに関わる“何?”を5つご紹介しました。本連載では、この知識が基本となりますのでぜひ覚えておいてください。次回は、格安スマホ・格安SIMが持つメリットについてご紹介します。